洗車ガンホルダー3Dプリントプロジェクト


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この話は札幌市南区にある澄川洗車場社長からの1本の電話から始まります。
澄川洗車場には5台のコイン洗車機が設置されており、その洗車ガンホルダーに頻発する破損トラブルをなんとか解決したいというご相談でした。

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現状の破壊されたガンホルダーを確認しました。
材質はおそらくステンレス系のものだと思いますが人の手では曲がらないくらいのかなり頑丈な作りになっています。

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洗車ガンのホースが車に引っかかった状態で引っ張ってしまい、ホルダー本体がこのように曲がってしまいます。
曲がるだけなら良いのですが、酷い時は洗車機本体が地面に脱落するトラブルも有り、配線修理だけで数万円という高額な経費がかかっていたようでした。

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そこで3Dプリンターである程度弾力性があり、車で引っ張られても壊れないガンホルダーの設計を行いました。
現状製品の形は理に適った形状ですのでそれをなるべく活かしつつ、3Dプリント仕様に変更していきます。
3Dプリンターのサポート材がつかない形状で設計すると2ピース構造になりました。ビスで接続します。

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最初は肉厚が薄かったため(写真)厚くして作り替えております。

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コチラはホルダーと洗車機本体を接続するアダプターステー、リブなどを入れて強度を上げております。

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コチラも最初は薄い肉厚で作ってしまい、製品としての強度がゼンゼン足りませんので作りなおしました。

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上が作りなおした厚肉のアダプターステー、下が失敗作

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ガンホルダーとアダプターステーをビスで接続して組み立てます。

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従来品との比較、重さはステンレス品のほうが圧倒的に重いですが、肉厚は3Dプリント品の方が分厚くなっています。
強度と弾力性のちょうどいい厚みと、造形密度を見つけ出すのに苦労しました。

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実際に取り付けた写真です。全く違和感ありません(笑)

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ガンホルダー本体にしなやかな弾力があるため、引っ張られてたわんでも元の形状に戻ります。

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洗車ガンを格納してみました。シックリ入る感じです。
しかしこれで解決というわけでなく、洗車場社長から更なる改善策のアイデアを追加で頂きました。
現状ガンホルダーは洗車機に対して横向きに付いておりますが、正面向きにしてガンを挿入しやすくしてほしいとのことで

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またまたSolidWorksを使って改良モデリングを施します。
アダプターステーの形状変更がメインです。強度を持たせることと、サポート材が要らないことを意識して再設計しました。

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ガンホルダーは2分割、アダプターステーと一緒にまとめて3Dプリントしました。
プリント時間は約8時間、深夜の時間帯に送りをかけて朝には完成です。

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組み立てた状態、ビスの数は増えましたが3ピースでまとまりました。後にホルダーは1体型に戻るのですが、クリアランス設計もバッチリです。

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取り付けた状態、今度は洗車ガンを正面から挿すことができる使用です。
この仕様で全5台の洗車機に3Dプリントされたガンホルダーが取り付けられました。

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量産の様子、これはアダプターステーを3個並べて一気に造形しているところです。造形時間は7時間程度

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3つ並べば造形テーブルいっぱいになります。3Dプリンターのテーブルいっぱいに造形品が並ぶと気持ちいいですね!

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完成したアダプターステーを3個、そのままホルダーの造形に移ります。

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ホルダーも3個まとめて造形、約12時間半の造形時間でした。

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途中Windowsのアップデートで制御PCがシャットダウンするトラブルがありましたが、何とか完成しました。

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ビスでアダプターステーとホルダーを固定し完成

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今回樹脂の色を黒にしたことに特別な意味は無いのですが、汚れが目立たない色、まわりに金属がありサビが付着しても負けない色という意味で黒を選んでみました。

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納品された洗車ガン。澄川洗車場の洗車機5台全てに取り付けられました。
恐らく同じタイプの洗車ガンホルダーを使っている洗車場は全国にたくさんあると思います。もし同じようなトラブルでお悩みの方がいらっしゃいましたらご相談ください。

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3Dプリンター製洗車ガンホルダー(2ピースセット)
価格:¥6800円
※アダプターステーとガンホルダーのバラ売りも可能です。
従来の金属製ガンホルダーとは異なり弾力性があるため、ホースの引っ掛かりによる洗車機の脱落トラブルや、ホルダーの変形ドラブルを未然に防ぐことができます。


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